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モラトリアムの過ごし方

 大学卒業が確定して、サークルの追いコンに参加した。大学生御用達の安っぽい居酒屋さんの薄いサワーや冷食同然の料理、しばらくお別れかもしれない。

 わたしの知らない間に後輩の間で次々カップルが誕生していた。彼氏と彼女、どっちもわたしがよく知っている人同士のカップルは本当にいとおしい。年下ならなおさら。みんなしあわせになってほしい。

 一方、みんなのしあわせ話を聞いたわたしは、その場ではしあわせのおすそ分けをしてもらいほくほくだったものの、帰り道はひとりぼっちでメソメソしてた。その場にいたカップルは全員どちらかがひとり暮らしで、半同棲状態だった。

 恋人と付き合うにおいて、大学生であることの最大の利点は「半同棲ができる」だと思う。大学生は時間、お金、ある程度の家事能力、性欲、この4つが揃う唯一の期間。恋人と半同棲しないで何するの??わたしは大学生なのに半同棲もせず一体何をしているんだろうな??

 前々から自覚はしていたけど、3,4年になって授業も減って平日暇を持て余しているのに、恋人に会えないの、人生を無駄にしている感がすごい。今がわたしの人生で一番わたしがきれいなときなのにね。同じ大学のひとり暮らしの男の子と付き合って平日ふたりでキッチンに立てば良いのにね。社会人の恋人と遠距離恋愛とかバカじゃんね。

 今の状況に対する不満がブワッと噴き出して、悲しくて、恋人に慰めてとLINEでせがんだ。恋人は優しい言葉を送ってくれた。でもきっと恋人の方が不満だろうし、わたしが恋人ならきっとわたしに対してブチギレている。恋人と会うときはいつも恋人をわたしのいる都市へ呼び寄せている(恋人の実家がわたしと同じ都市にあるとはいえ)し、いつもごはん代は多く出してくれるし、その日のデートプランなども恋人に任せている。この3行だけ読むとわたしは本当に最低な女だ。でも恋人がわたしと付き合うために払っている代償と同じくらい、わたしも限りある若さと時間を恋人と付き合う代償として垂れ流している。